満員の中、キッドロコさんのDJがはじまる、アブストラクトなトリップポップから除々にBPM上げて、デジロック、ドラムンベースっぽいのをかけていた。そんな中、本日のゲスト、リトルクリーチャーズが出てきた。地味な日本人兄ちゃん3人で、よさげな感じの音楽をやるのだが、シンセベースはよくない、無いほうがいいんじゃないのか、と思いながら、ドラムの生ドラムンベースはすごいなーとか見てたりもして、まぁ最後あたり、少し盛り上がって来たかな。さて、そのバンドが下がる間、再びキッドロコさんのDJを聴きつつも、待ちきれない外人が「アォー」とか叫び出して、日本人が声出さないので
遅い!という罵声が聞こえる中、ようやくパステルズの新作を手に入れた、正直、先行シングルを聴いた時は、地味という印象を拭いきれなかった、インタビューでも、30回も取り直したんだとか言ってて、ペイブメントみたいに大人になっちゃったのかなと心配してた、だが、そんなものは、一曲目のイントロを聴いて吹き飛んだ。ここにはステファンがいる、アギがいる、カトリーヌがいる、グラスゴーの仲間がいる、大好きな人がいて、大好きなあの人に大好きな音と大好きな言葉で、大好きを伝えたい!それが音楽というものならば、これは正真正銘の音楽だ、しかも、ぼくらはこんな正真正銘の音楽を聴く事は年に1度か2度あるかないかって位なのだ、そうでしょう?あなた今、魂を焦がす程あつい音楽を聴いてますか?聴いてないでしょ、多分、何歌ってんだか分からない、柄の悪いチンピラバンドに夢中なんでしょう。ああ、大きなお世話か、まあいいや。この「無理をしつつ等身大」って感じ、いいでしょ、きますよねえ。デートで、映画を二人で見た後、喫茶店かなんかで、飲んだ事もないコーヒー注文して、苦い!これ飲めないや、と思いつつも、顔には出さないで(出てるよ)で、ズラウスキーの映画の愛と狂気について長々語ったりして、あ、あなたは、あいづち打ったり、笑ったりして、楽しそう、でも、ほんとは退屈なんかじゃないのかな、ああ、どうすりゃいいんだぁ、でも、俺は、俺なんだな、語っちゃえーって感じで、僕なんかはそんな人間なもんで、こんな音楽やられたら困るんですよ、思いだして!もう、ステファン兄貴!惚れました!そんな感じでまったりと海を泳いでいると、突然、ノーマン以外にはありえない音で、ファズギターのソロが切りつけてくるのです、それが、初期ティーンエイジのあの「something going on」感というか、あのレディングのステージで、メンバーがお互いの顔を見合いながら笑顔でプレイしてたあの瞬間に引き戻されます。バンドって、音楽って音を楽しむものたんだと再確認、再認識させられます。フロントマンみたいなのが「このアルバムは歌モノです」なんて言うってるうちは、バンドでも音楽でもなんでもなくて、ただの利益潤滑の要素なんだな、文化じゃないのよ、そんなクズは!興奮してしまった、音楽的な事をまるで言ってないんで、一つだけ言うと、這い回るベースとヨタれたドラムに、空間ギターが絡む様はギャラクシー500を彷彿とさせた、ディーンも参加してるしね、だけど、違うんだなあ、そこがステファンの魅力なんだなあ、もう、可愛いんだ、優しいんだ、でもほんとはとても強いんだ、これもう、レコードとかじゃなくて、恋人みたいなもんかな僕にとって、ああ、だから僕には彼女がいないんだなと、強引に引用させてもらって、最後に対訳の伊藤さんの素晴しい一節を紹介して、逃げる事にする。真夜中/この辺りで/消灯を告げる鐘が鳴る/ぼくらはキスをして/消えるだろう。
「本当に愛するってそんなもんじゃないのよ。一緒にいないと体がちぎれるみたいに苦しいんだ。ギリギリなんだ。奥歯なんて噛みしめ過ぎてボロボロになっちゃって、強く握りすぎて手の甲には血管が浮きでいて爪が肉丘に食い込んで血がにじんじゃうの。それでも顔は笑ってるんだ、そんなのが愛するってことなのよ。」
「女の子とまともに話したのは5年ぶり」
って台詞にドキリとしたのは誰だ?本当に胸を痛めて、本当に好きになって、憎んで、ボロボロに果ててしまった時、それでも生きて行こうと決心する瞬間、ドアは開くんだよ。でも怖いんだ、どうしたらいいんだろう?愛の才能にたけていない臆病者の痛々しい(でもひどく美しい)ドラマ、この構造って、そう「エヴァ」も「ナディア」も同じ、これしか出来ないのか!出来ないんだろうね、そこがまた不器用でかっこいいじゃない。
「まさか庵野さんも5年ぶりってことは無いですよね(笑)/それに近いものはあります。」
だって。もう、かなわないなあ、この人には。と、かっこよく閉めようと思ってたけど、ごめん、字数足りなかったので、蛇足を少し。犬型人間は猫が好き、という悲しい恋愛の法則には僕は本当にドキリとした、だってそのまんまだもの、僕も庵野さんやナオと同じで動物の中では猫が一番好き。
とにかく最高だ。今すぐ「生きろ」とか書いてあるポスターをひっぺ返してコレを全国で公開しろって言いたくなる。今までの北野監督の味は充分出てて、その上に「新しい」と僕は思った。巷じゃあ集大成とか言われてるが、表面上はそーいう感じではあるけど、本質的に何かが違う。「生きざま」みたいなもんかな、死にざまは今までよく描かれていた(キッズリターンだって青春の死にざまって気がする)けど、hana-biは徹底して「生きざま」だらけって感じだ。だけど、切ない、虚しい、そりゃそうだ、生きてれば、楽しい事より、どうにもならん事の方が多い
「ちよっと待ってて、すぐ戻るから」という台詞がほっんとーに素晴しかったです、のっけから「死ね」という文字がカットアップされて、また「死」がテーマか、と重く思ってたのですが、これは逆説でした、人は死を前提にして生きるものである、僕がまだまだ青くて暗かった学生時代に読んだ寺山修二の「幸福論」という本の中にあった言葉です。今すごく読みたくてまだ読んでない吉本ばななの「ハネムーン」も死を前提とした愛、そして生き様というテーマらしいのですが、このhanabiもそうでした、死というものがあらかじめ決まってるとしたら、あなたはどう生きますか?これっスよテーマは。だから男は愛する人と旅をして、わがままをきいてやって、守ってやって、でもぜんぜんベタベタしてなくて、純粋で、カッコイイ。ちょっと待ってて僕は絶対帰ってくるから、死ぬもんか、なにがあっても、俺が死ぬのは決まってるけど、まだ早い、その時まで絶対死ぬもんか!絶望的といえばそうで、でも幸せで、なんだか不思議な感覚、でも同僚の車イスの刑事を生きる道へと引き込む監督のセンスも最高。納得します全世界が!
テクノなんて大嫌い!だったはずなんだけど、気付いてみたらギターバンドなんかよりだんぜんテクノの方が面白くなってたりする、そんな馬鹿なあ!ってぼくが今まで生きてて誰かを好きになる瞬間に味わったあの感じと同じだ、ヤバイと思いつつも、引き込まれちゃう。今回も、そうでした。はじめはニンジャチューンのアトミックムーグをリミックスしてたのがルークヴァイバート、彼とハナウタ天然テクノの鬼才、エイフェックスツイン=リチャードは友達だった。しばらくして、ヨラテンゴのリミックスをしていた読めない人μ-Ziq (ミュージック)という人も気になってた、このミュージックはマイケルパラディナスという25歳にして一児の父、で「ルナティックハーネス」という知的で優しい、でも壊れた傑作ドラムンベースアルバムを作ったナイスガイ。マイケルとリチャードも友達で二人で「マイク&リッチ」なんてお遊びアルバムも作ってる、もう一人、去年ナマベースと高速フュージョンドラムンベースで大暴れしたスクエアプッシャー=トーマスジェンキンソンも友達で、この4人はお互い遊びユニットをたくさんもっててすんげえ楽しそう、グラスゴーシーンのテクノ版みたいなのがあるんだと知った。以後彼等の事をテクノ四天王と勝手に呼んでいる。彼等のテクノには不思議な共通点がある
THROBBING POUCH/WAGON CHRIST
RISING HIGH 87003-2
95年に発表されたルークヴァイバートのもうひとつの顔<ワゴンクライスト>の2ND。今聴いても全然古く感じない、アブストラクトなヒップホップ。ファンキーなベースラインにジャズっぽい上モノとかストリングス、琴の音とか、相変わらずセンス最高。クールなかっこよさがここにあるって感じスね。そー言えば、このルークとか、エイフュックスツイン、μ-Ziq、みんな英国北部のコーンウォールってとこの出身で、けっこう田舎町らしい。なんかイイ感じです、ちょっとグラスゴーのあの周辺みたいな雰囲気を勝手に想像してしまいました。とにかくコイツらには目が離せないっス。
AUTODITACKER/MOUSE ON MARS
TKCB-71216
トゥーピュアー→ステレオラブの新作に参加→ドイツ→サイケなジャケ。 これだけ揃えばある音を思い浮かべてしまって、つい試聴。だが、そこから聴こえてきたのは、なんとテクノ。何でェテクノかと思いきや、それが全然イイのだ。一時、テクノなんて大嫌いとか言ってた自分だ、さすがに自分でもビックリ。暖かみのあるビートにユーモア溢れる上モノの音に絶妙に絡むポップなメロディ。当時、テクノとトリップホップを自分の中で分けてたけど、そんなもなは一気に崩壊してしまった。ただ、ただ素晴しい音楽、それでええやん!そんな気分にさせてくれた、最高の一枚です。シングルでのステレオラブとの合作「cache coeur naif」は超名曲だぜ。
drum'n'bass for papa/PLUG
SCRS-8316
のっけから、冬木透なサンプリングにドラムンベースが重なって、ウルトラアイを盗まれたかと思ってしまった円谷な僕の心をワシづかみ。って訳分からない人スミマセン、本当にそう思ったんだから。そうプラグの音には思わず映像を思い浮かべてしまうのだ。一曲一曲がひとつのドラマを感じさせるような展開を見せてくれる。ドラムンベースならぬ、ドラマンベース!(さぶ〜)。いやいや本当にプラグことルークヴゥイバートの独特のリズムチェンジとセンスのいいサンプリングよって、どんどんその世界にひきこまれ、いつの間にか何か見てる様に気になってしまう。実際スゴイんですから、密林を旅してたら、いきなりギャングの撃合いにまきこまれて、エンディングはホテルのラウンジでコーヒーですよ!