伊藤元治社長との出合い(No.2)

カプセル玩具が低迷しだしたのは前述したとおりで、業界は不振状態が続いた。
昭和62年頃だと記憶しているが、彼はアメリカで主流をなすBULK VENDOR によるガムの販売に着目した。
アメリカのガム文化は生活に密着したものであるが、わが国は戦後ある程度普及したものの、それに対する需要は疑問視された。
しかし、彼の先見性は大きな賭けに出たのだ。当時、虫歯予防にキシリトールが有効であるとの話題が聞かれた。それに着目し、キシリトール入りガムを自販機で販売することとした。
中国地方の菓子メーカーが欧州のメーカー、ブラボー社自販機を使い自社製ガムを販売し、失敗に終わったことがある。その原因はそれなりの理由があった。店頭ロケーションでは極めて不衛生であること。中身が日焼けし、品質が落ちることなど、日本人には当たり前の悪条件が重なったのである。

                        
                  



                      新初売のガムとガム機は
              @店内用にすること  
              Aキシリトール入り「虫歯予防」を強調すること  
              Bガムの色彩に配慮すること(合成着色材を使用しない)
              C衛生面を重視すること 
              D機械は小型化し設置場所を容易にすること  
              E機械材料を無害なものにするなどが配慮されたものと推察される。
                  
価格設定は20円とした。問題は数量であり、ワンオーダーがおそらく、30万個ミニマムは必要だったろう。(直接筆者がタッチしていないのであくまでも推定である)。それに金型代がかかる。自販機も金型を起こすことにした。メカニズムの費も馬鹿にならない。新商品を世に出すことは、かなりのリスクを覚悟しなければならないのだ。

                  



★発売は成功した★
発売中L社板ガム(1枚5〜10円)と比較して、中が中空(バブルガムの由来)でしかも1円玉ほどの
球形商品が20円。はたして売れるだろうか??
売れた理由は、味もさりながら、やはり子供が「ガチャ」の文化にスンナリ入り込めたためだろう。
設置当初、1台300個(1pb=100pcs)補充しておくと完売で6,000円。金庫がパンクするので途中で10円玉を抜かねばならないほどだった。
設置方法は二台を1スタンド(2台付け)とした。玩具・ファンシー・踊り場と小型ゆえに何処でもOKだった。
小型SCでは、むしろ作荷台にサクション(ゴムの吸盤)付で置いた方が数段売上がよかった。だが時たま台から落下し破損した。
なにしろ10円玉だけに、勘定が大変、金庫がまんぱんでメカが金詰まりを起こし苦労した。
現在はかってのような売上はないが、これも定着商品と言える。美味くて飽きない味だ〜〜〜
新しい文化の芽が出たのは賞賛に値する事業と言える

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